本文へスキップ

コスモス会は、五井先生提唱の「世界平和の祈り」を実践しているグループです


世界人類が平和でありますように

 世界平和の祈りに繋がった経緯   武田充弘



 私が元海先生の所に初めて伺ってから二十一年になりますが、今振り返ってみて、その間に私自身本当に変わったと思います。
 まず思いますのは、死への恐怖から抜けられた、ということです。死ぬことへの恐怖が芽生え始めたのは、小学校五年生頃だったように思います。中学校、高校の頃は、夜寝るとき、“このまま死んでまうんやないか”と思って、眠りにつくこと自体が恐ろしかったこともよくありました。死ぬと自己の存在が消え、意識する自己そのものがなくなると思っていましたので、物凄い恐怖でした。年を経るに従って、そういうことを徐々に思わなくなっていきましたが、それでも、死への恐怖は心の中にいつもありました。
 二十五歳の頃、インドから来たある瞑想法をやり始めたことがありました。そこでは、人間は輪廻転生を繰り返して完成へと近づく、魂は永遠である、と言っていました。そういうものかな、と思いましたけど、魂が永遠であるならば、死への恐怖から解放されたかというと、そうではありませんでした。宇宙を司る絶対者としての神様に対し、自己というものが何ともはかない存在のように思えたのです。
 それと、そこには“導き手”という慈愛なる神がありませんでした。何も彼(か)も分かった上で私をずっと守り導いてくれる存在者を、心の奥が求めていたように思います。それでも結構熱心に、その瞑想法を何年間も続けましたが、疑問に思うところがあって、次第に遠ざかりました。
 それから数年経った頃でしょうか。瞑想をしている頃に知り合ったMさんとNさんが、入れ替わり立ち替わり連日電話を掛けてこられました。内容は「世界平和の祈り」への誘いでした。「五井先生という方が提唱された世界平和の祈りというのがある。これは、これ以上ない人類究極の祈りなんだ。武田さん、やらないか」と言うのです。
 私は以前の瞑想を止めた折、宗教的なことは二度としたくない、と思っていましたので、断り続けました。それでも、その二人の方は電話を掛けてこられ、ある時、「世界平和の祈りをしている方で、霊的なことが分かる方が尼崎の武庫之荘におられる」という話が出てきました。私は何故か、その方に会いたい、と強く思って連絡先を教えて頂き、母と二人で元海先生の所に行きました。それが、二十一年前の四月の終わり頃です。私は他界した父のことや、当時独身でしたので結婚のことなどを尋ね、先生は色々お話し下さいましたが、「世界平和の祈り」のことは何も仰しゃいませんでした。
 その翌々日位だったと思いますが、瞑想をしていた頃に親しかったOさんに、たまたま用件があって会いました。その折、彼から或る所での祈りの会に誘われて数日後に行ったのですが、そこで初めて「世界平和の祈り」の統一テープを聞きました。
 私は、世界平和の祈りの言葉も統一テープも、その時初めて聞いたのですが、“何ておもしろいお祈りやろ!”と思いました。五井先生の声とお祈りの言葉に惹き付けられ、一遍で気に入ってしまい、私もお祈りするようになりました。瞑想をしていた頃の知り合いが何人か、元海先生の所に定期的に行ってお話を聞いている、ということも知りましたので、それも行くようになりました。
 それから、二十一年が経ちました。死への恐怖からは、本当に脱けたと思います。でも例えば、目もくらむような高い所に上がって、死の恐怖から抜けたんやったら怖ないやろ、と言われても、それは怖いです。あるいは、明日お前は死ぬ、と言われて、この世への未練なく死ねるか、と問われても、その自信はありません。
 私が死への恐怖から抜けたと思うのはそういうことではなく、神様と等しき永遠に生き通すいのちが自己の内に生きていて、それが本来の自己であり、宇宙大神様と一つの存在である、ということを事実として受け入れられるようになってきたということです。
 しかも守護霊様、守護神様が、絶対に間違いのない智慧で守り導いて下さっています。コスモス会に入って「世界平和の祈り」に繋がった経過一つとっても、今改めて“守護霊さんは、うまいこと導いてはってんなあ”と思います。
 かつては、自分自身のことを、大宇宙にぽつんと生まれた何ともはかない存在のように思っていたわけですが、それどころか、絶対に大丈夫な存在であったのです。物凄いを何層倍重ねても足らない偉大な真理を、信じ受け入れられるようになったこと自体が驚きで、私が全く変わったと思う所以(ゆえん)です。
 しかも、それだけではありません。世界は今、人類史上かつてない困難な問題に直面していると思いますが、それを解きほぐし、調和した世界、平和な世界に持って行ける、唯一にして最大の方法を授かったことでもあります。その祈りがあること、それを祈れることほど、こんな有難いことはありません。
 世界平和を祈る自己に対する確信、自信をますますはっきりしたものにして、世界が一日も早く調和した世界、平和な世界になるよう進んで参りたいと思います。


(風韻誌2009年1月号収録)