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コスモス会は、五井先生提唱の「世界平和の祈り」を実践しているグループです


世界人類が平和でありますように

 本来の変革の道へ   尾崎元海



 早いもので、早春の息吹が天地間に満ちる季節に入った。新年が明けたのがほんの少し前に感じるのだが、立春も過ぎ、三寒四温の今日この頃である。去年の暮れに植えた詫助(わびすけ)の数本の木が花を咲かせ、冬の庭を彩ってくれている。梅はまだ蕾で開花直前なのだが、その姿は可憐そのもので、いくら見ても飽きることがない。今年に入って買った雪柳や蝋梅(ろうばい)が花開くのは、後少しだと思いながら、木を眺めるのも又、楽しいものである。
 私達が実践している「消えてゆく姿で世界平和の祈り」という神性顕現の道も、自然に花が開いてくるように、時至れば、必ずその人独自の魂の花が開くようになっている。木の花を遥(はる)かに超えた、「天命」という無限の美が限りなく展開してくるのである。この無限の美は無量寿(むりょうじゅ)の光であり、愛であり叡智(えいち)であって、その働きは具現化するように定まっている。そのことを大いなる喜びを持って、感謝の心を持って生きることほど楽しいことはない。
 今の世の中は、金銭や物をたくさん得ることに想いを満足させている人が実に多い。こういう生きる姿勢は、過去の人類の古い思考のままの人生観で、余りにもスケールが小さすぎる。これからの時代は、宇宙的スケール即ち、宇宙の大調和の運行と一つになった「天命を生きる」という方向に進んでいかなければならない。今から百五十年程前の明治維新の頃の傑出した人物達は、「天」のみ心のまま生きることを第一としたことは誰もが知るところである。「天」とは内奥の「本心」の働きであって、どの人の中にも内在する神性である。「我が天命が完うされますように」と、守護霊・守護神様に祈り続けていけば、大生命(大神)より来(きた)る無限光の生命の働きが、その本来の全容を肉体上に映し出してくる。
 変革の時代という言葉を良く聞く昨今だが、本来の変革とは、小我から大我への転換であって、小手先の遣り方では地球の未来を大きく開くことにはならない。大きな視野に立って物事を考え、未来を見据えなければいけないことは多くの人が認めるところであるが、それに至る正しく安心できる方法が必要となってくる。「世界平和の祈り」という神界からの救いの大光明に乗って生きることが、日常生活を高めながら、知らぬ間に大光明波動の人となる最高の道筋となる。たくさんの人が光明人生への一歩を踏み出すことを願って止まない。


  小さな春を見つめつつ  
   仁川・玄妙庵にて


(風韻誌2010年3月号掲載)


   元海先生法話

  1. 講話集
  2. 巻頭言
  3. コスモス問答
  4. 音声